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ピト

2010〜2011、東京

ある施設のインテリア空間ために、量産を目的としたスタッキングチェアの計画である。

スタッキングチェアは積み重ねるという重要な機能から、デザインに色々と制約がかかる。
今回の依頼内容は、以下の通りであった。

-少なくとも4脚積み重ねることができること
-積み重ね方が安易であること
-積み重ねて運ぶことから、できるだけ軽量であること
-少々乱暴な使用にも耐えるものであること
-単体でも、積み重ねた状態でも美しく、楽しいこと

単に機能的なスタッキングチェアは、今までにも大量にデザインされていることから、やはり最後の要点が重要になってくる。それは、椅子というものの根本的な在り方を見直すことでもある。

椅子は、いつも人が座っているとは限らない。人が座っていない状態の方が多いのである。その時でも、何か空間に人の気配を感じさせる椅子。それは、直接的な人の気配ではなく、抽象的に擬人化、または生物化した椅子とでも言おうか。ギリギリまで椅子としての余分な要素を削ぎ落すことが、最終的には、椅子を四本脚の生物にさせた。

前脚二本が開くことで、人のような抽象的な生物さを見せているが、このように前脚を一点で座面に支える構造は意外に難しく、脚と座面は1.6mm厚のスチールパイプで製作することになった。
一体的に溶接すると構造としても安定し、さらに薄いスチールの使用もでき、製作も安易であるが、脚・座面・背もたれを別々の色にするために、この厚みを持ってそれぞれを別パーツで製作し、粉体塗装後、ボルトで固定する構造となった。背もたれのリングは、その形状から無垢のスチールで製作している。また、座面は主に人に触れる部分であるから、木材とした。まだ全体としての重量は少し重く、更なる軽量化のため改良中である。

■椅子
材質:21□スチールパイプ(粉体塗装)、積層合板(座面)

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